にしきのひとくちブログ

nishiki's diaryから改名しました。緩め軽めの小ネタや豆知識、僕の見つけたことなんかを綴ってます。

あたしおかあさんだから

子供向けに作られた歌なのですが、内容が母親に対するイメージの押し付けに感じられることから炎上したようです。歌詞は載せませんがまとめると子供のために我慢や努力をする母親を描いています。つらくても「あたしおかあさんだから」と自分に言い聞かせ、最後にあたしおかあさんになれてよかった、だってあなたにあえたから、と終わる歌です。これに対し、母親に対するイメージの押し付けであると批判があったということですね。また、我慢してなお、今があることが良かったと感じている、自分より大切なものを見つけられたという歌なのではといった解釈の意見も見受けられました。

これは…どちらにも頷けるところはあると思います。事実多くの我慢、妥協、更に努力をしてなお幸せだと思うことを推奨しているように聞こうと思って聞けばそうなるでしょう。とはいえ作詞者の方はそういったつもりはないと言うに決まっています(事実言っています)。

そうどちらの意見も一理あるのです。ですが、どちらもクリティカルではないと僕は考えます。そもそも、この曲が良い曲か悪い曲かなど、些末なことに過ぎません。最近の風潮として、偏った意見に見えるものへの異常な敏感さが炎上を助長させているのだと思います。今までにも関白宣言のような理想像の押し付けだと感じられ物議を醸した曲はありましたが、それに対してみんな今までは自分の好みなら聞く、そうでないなら聞かない。それだけの姿勢を貫いていたはずです。いつの間にかその取捨選択だけで済ませず、目についたものを晒しあげ大声で酷評する風景が当たり前に目に触れるようになったから、ここまでの話題となるケースが増えているのでしょう。嘆かわしいですね。だからこそ僕は考えなしの批判ではなくニュートラルな位置からの批評したいと思います。

この件の問題点は上記した通り、歌の良し悪しではありません。表現の仕方は自由です。もちろん受け取り方も自由です。ただこの曲の問題点は発信先に子供が含まれていたことです。子供に対し母親の苦悩を聞かせることは子供の自責へと繋がります。最後にあなたがいて良かったと言ったところでその言葉に含まれた想いがどれほど伝わるでしょうか。歌がどれほど口汚くとも、一人で歌っている分には叩かれるいわれはありません。が、以前にもyoutubeの広告で不適切な表現を含むと思われる歌が流れ話題になりました。何度も言いますが、これも歌に問題があるのではなく、子供が見る可能性のあるyoutubeの広告として流れたことに問題があるのです。そしてこれはこのあたしおかあさんだからにも全く同じことが言えます。お母さん応援ソングなら、お母さんや保護者のみを対象にすべきだったのです。しかしネットを見る限り歌詞に対する炎上が多かったので、そこじゃないだろうと感じ記事にさせて頂きました。しばしば炎上を見かけますが、知らず識らず論点がずれているかもしれないと感じ、的確な指摘ができる人間に…私はなりたい。